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2014年05月21日

モーゼルC96

モーゼルC96





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モーゼルC96




モーゼルC96



概要



種類

軍用自動拳銃



製造国

ドイツ帝国



設計・製造

モーゼル社



性能



口径

7.63mm



銃身長

140mm



使用弾薬

7.63x25mmマウザー弾



装弾数

10発、20発



作動方式

シングルアクション
ショートリコイル



全長

308mm(ストック装着時630mm)



重量

1,100g(ストック装着時1,750g)



銃口初速

430m/s


モーゼルC96(Mauser C96)は、ドイツ帝国で開発された自動式拳銃である。




目次
[非表示] 1 開発
2 設計
3 運用 3.1 型式名について

4 バリエーション
5 登場作品
6 関連項目
7 脚注


開発[編集]

モーゼル社のフェデル兄弟(フィデル、フリードリヒ、ヨゼフ)が基本設計を行い、1895年に特許を取得、1896年よりC96すなわち「96年設計型」(Construction 96)として生産が開始された。その最大の特徴となっているトリガーの前にマガジンハウジングを持つスタイルは、当時グリップがマガジンハウジングを兼ねる方式が特許取得済みだったためとも言われている。このデザインは重心が前にある為に射撃競技銃のように正確な射撃が可能であり、ストックを併用すると代用カービンとして使用できた。「箒の柄(ブルームハンドル)」とあだ名された独特の形状をしたグリップは、掌の小さな小柄な民族でも関係なく使用できる利点があり、そのまま採用され続けた。

設計[編集]





ストリッパークリップを付けた状態
使用する.30モーゼル弾(7.63x25ないし、7.62x25。資料によって表記が異なる)は、ルガーP08の原型となったボーチャードピストルでボーチャードが開発したボトルネックリムレスカートリッジがベースになっている。この弾は、初速が高く、口径の割に高威力である反面、銃身が過熱しやすいという特徴がある。

マガジンへの装弾方法は当時のボルトアクションライフルに似ており、マガジンが空か最終弾を撃ち尽くしコッキングピース(一般的な自動拳銃のスライドに相当)が後退したホールド・オープン状態から弾丸が10発まとめられたクリップを排莢口に差込み、指でマガジンに押し込む。マガジンにはダブル・カラム方式で収納される。その後クリップを抜き取るとボルトが前進してチャンバーに第一弾が送り込まれるようになっている。コッキングピースをホールドするパーツはないためクリップなしでの装弾は事実上できない。また、ホールド・オープンしているモーゼルをクローズするのにも最低限クリップが必要である。最終弾を打ち出すまで弾丸の補給ができない。ただし、片方の手でスライドを後退させたまま、同じ手で工夫して固定させておけばクリップ無しでも1発ずつの装弾は可能である。

セーフティレバーはハーフコックおよびフルコックでかけられる。前期型はセーフティを上に押し上げるとOFF、後期型は下に押し下げるとOFFなのでこれで前期型と後期型の区別がつく。また、ボルトとファイアリングピンの長さは同じなので静かにハンマーを戻せば暴発しない。M1930でセーフティレバーに改良が加えられ、ロック状態ではトリガーを引いて、ハンマーを落としても、ファイアリングピンを打たないようになっている。このため、M1896(前期型)とM1930(後期型)の二つのカテゴリーに大別する事が多い。構造は全て金属パーツとスプリングの噛み合せでできており、ネジはグリップで使用している一本だけである。付属のクリーニングロッド一本で、分解清掃可能となっている。

距離を調整できるタンジェントサイトを装備しているモデルが多いが、これはストックを取り付けたときを前提としたサイトになっているのでストックを付けずに撃つ場合は標的が20m先の場合、20-30cmぐらい下を狙う必要がある。

運用[編集]

当時信頼性の低かった着脱弾倉式に比べてモーゼルC96の固定弾倉方式は信頼性が高く、また、他の自動拳銃に比べて倍近い価格だったことや、その目を引くデザインからステータスシンボルとも見なされていた。そのため、モーゼルC96は20世紀前半に最も知られた自動拳銃の1つとなった。

構造上、大量生産には不向きと見なされた為にドイツ帝国軍の制式拳銃には選ばれなかったものの、当時としては多弾数だったこと、弾速の速い高速弾だったこと、ストックをつけたときの有効射程が200mを越えることなどから自動式カービンに相当するポジションを担う実用的な銃としてアジアを中心に広く愛用され、世界数ヶ国でコピー製造された。スペインのアストラ社もコピー品を生産しており、アストラM900として販売している。また、中国ではトンプソン・サブマシンガンと弾薬を共用できる.45ACP弾仕様のモデルが山西省軍閥の工廠で生産されている。

なお、ブルームハンドルのフルオートモデルを先に開発していたのはアストラ社であり、マーケットを確認したモーゼル社が追従する形となっている。

馬上などでも使いやすいということで、清朝末期以降の中国の軍人や馬賊にも愛用された。同銃は100万丁以上生産され、旧式化してもなお中国を最大のマーケットとして1936年まで生産され続け、チャーチル・金日成・ホーチミンといった当時の著名人にも使用されている事でも有名である。





モーゼルC96で射撃訓練をする日本人警察官の夫人たち
中国戦線で大量のC96を鹵獲した日本軍では、1940年(昭和15年)2月から口径7.63mmのモデルに「モ式大型拳銃」の制式名称を与えて準制式拳銃として採用しており[1]、1943年4月(昭和18年)からは弾丸も「モ式大型拳銃実包」として国産された。

中国で大量に鹵獲され、その多くが私物として日本に持ち込まれたため、戦後も一部の将校達は隠匿し続けていた事も判明しており、ソ連崩壊後に自主的に警察へ提出されたり、遺族が発見する事が多い事でも知られている。

設計の一部(閉鎖機構)や弾丸の構造が、日本の南部式自動拳銃などに影響を与えているが、形状は大きく異なっている。

型式名について[編集]

モーゼルC96には多数の派生型が存在するが、これらにモーゼル社が正式な型式名を付けなかった。そのため、現在目にする型式名は後世のコレクターや研究者の便宜上の分類であったり、販売代理店の付けたものも多い。モーゼル・ミリタリーという通称も広く知られているが、実際には軍用拳銃市場よりも民間銃器市場で取り扱われることが多かった。

C96も民間銃器市場向けの名称で、軍用としてはM96という名称が用いられた。また、単にC96と呼んだ場合、1896年の初期型から、1930年のユニバーサルセーフティを備えた後期型、さらには広義にとればフルオート機能を持つ1932年製も含んでしまう。その為、マイナーチェンジなどの細かい違いを考慮するために「M+発売年」で語られる事も多い。

バリエーション[編集]





モーゼルC96"レッド9"ストック付き
ルガーP08ほどではないが、多種多様なバリエーションを持つ。
モーゼル・ミリタリー 9mm(M1916) ドイツ軍制式拳銃弾の9x19mmパラベラム弾用に改造されたモデル。グリップに赤字で大きく「9」と刻印されているため、「レッド9」と呼ばれた。両大戦でドイツ軍が使用。補給上の都合から、ワルサーP38、ルガーP08と弾を共有させたとされる。なお、軍によって公式に使用された兵器ではあるが、制式採用はされていない。 ボロ・モーゼル(Bolo Mauser) ロシア向けに輸出されたモデル。グリップがやや太く、バレルは4インチに短縮されている。「ボロ」は「ボリシェヴィキ」の略で、ロシア革命前後にボリシェヴィキとその敵対勢力双方に好んで用いられた事による。 ボロ・モーゼル 6ショット ボロ・モーゼルの弾倉を6連発にして扱いやすくしたモデル。 モーゼル・フラットサイドモデル C96の側面の凹凸をなくして磨き上げたモデル。バリエーションとして作られたのか、単なるコストダウンなのかは不明。中国ではその鏡のような磨き上げた側面から"大鏡面"の別称がつけられた。 モーゼル・ライエンフォイヤー(Mauser Reihenfeuer/M713/M1931) 形式名は"M713"であるが、シュネルフォイヤーの前のモデル。モーゼル社での社内名称はM1931。"ライエンフォイヤー"とは、「連射」の意味。製造は1931年。 このモデルから、フルオートによる弾数消費に対応するため、マガジンが脱着式となり10発と20発弾倉が用意された。フルオート射撃時の振動でセレクターが勝手に切り替わってしまうなど欠陥が多かった失敗作で、短期間で生産中止となった。 モーゼル・シュネルフォイヤー(Mauser Schnellfeuer/M712/M1932) "シュネルフォイヤー"とは、「速射」の意味。フルオート射撃が可能なマシンピストルであり、俗にM712と呼ばれるモデル(M712は、アメリカの代理店ストーガー社が付けた型式名)。1932年に製造された事からM1932とも呼ばれる。ライエンフォイヤーの欠陥を完全に改めたモデル。 M713と同様、フルオート射撃機能の採用を受けて10発ないし20発の着脱式マガジンが用意されたが、従来通りのクリップによる装填も可能。なお、現存する20発弾倉の数は希少である。フルオート射撃では振動が大きく、ストックを使用し片膝を突いた姿勢でも射線の維持は困難であり、近接戦闘で弾幕を張る以外の目的には適さないとされる。中国の遊撃隊兵士は、その振動を利用して銃身を水平に倒し、横方向に掃射する撃ち方も発想された。また、中国ではそのフルオート/セミオート射撃機能から"快慢機"の別称がつけられた。その中の20発弾倉装着型は大型の弾倉から"大肚匣子(腹が太いモーゼル拳銃)"の別称をつけた。 短機関銃より携行性に優れ、通常の拳銃よりも強力な火力を発揮できたため、短機関銃の代用たる装備としても利用された。ドイツ国内では、1940年にドイツ空軍が7,800挺を購入したが、砲兵部隊のオートバイ伝令兵にサイドアームとして供与した程度である。また、当時のドイツ空軍降下猟兵の兵士は降下の際に拳銃や手榴弾程度のみ携行し、小銃など主兵装はコンテナに詰めて別途投下するものとされていた。その為、コンテナを回収できない場合でも、カービンや短機関銃を代用出来るシュネルフォイヤーを所持していた兵士もいた。武装親衛隊でも短機関銃不足に対する補助兵器として一定数を購入している。7.63x25mmマウザー弾を使用するタイプがモデルガンで一般的であるが、9ミリルガー弾を使用するタイプもある。 モーゼル・M714(正式名称不明) C96の弾倉着脱式、機関銃機能を除いたM712というモデル。モーゼル社の製品ではあるが軍用目的ではなく、アメリカなどへの輸出や護身用として販売されたモデル。ドイツの銃器マーケットでも稀に見ることができるが、C96やM712と比べれば知名度は低い。アンティーク銃のコレクターでも「初めて見た」という言葉がでたほどである。実際、どのような経緯でこの銃が開発されたのか今もって不明である。 山西17式 20世紀初頭、中国は多くの軍閥による群雄割拠の状態にあり、山西省は山西都督の閻錫山率いる軍閥が実効支配していた。閻は彼らにとって事実上の首都である太原に近代的な兵工廠を設けた。山西軍閥は太原兵工廠で.45ACP弾を使用するトンプソン短機関銃を生産していたが、同時に採用していたC96拳銃は7.63mm口径弾を使用しており、弾薬の供給に支障を来していた[2]。 そこでC96を.45ACP弾に対応させる改良を施し、弾薬供給の単純化を目指した。この45口径拳銃は17式と名づけられ、1929年から太原兵工廠にて生産が開始され、1930年代半ばまでに月産400丁が製造された[3]。 17式は左側面に「壹柒式」の刻印、右側面に「民国拾捌年晋造」の刻印がある点でC96と区別できる他、トリガーガード下で広がる大型の10発装填マガジンが外見上の特徴となっている。装填時には5発留めクリップ2つを使用する事が多かった。これは馬賊や他の軍閥に対する防衛の為、鉄道警備隊などに対してトンプソン短機関銃と共に支給された。 ほとんどの17式は国共内戦で紅軍が勝利した後、共産党の規約により廃棄されたが、一部は海外へ輸出された。凡そ8,500丁の17式が太原兵工廠で生産されたとされる。しかし、実際に山西軍閥が生産したものの他、1990年代に中国北方工業公司がアメリカのコレクター向けに製造しており、正確な生産数については議論がある。 漢陽製C96 1923年、漢陽兵工廠ではC96のコピー銃の製造を開始し、最終的に13,000丁程度を生産したと言われている。このモデルも17式同様に正確な生産数は分かっていない。
  


Posted by テキサスビル  at 14:33Comments(1)

2014年05月07日

5月7日の記事

ウィンチェスターM70





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ウィンチェスターM70




ウィンチェスターM70(24インチモデル)



ウィンチェスターM70



種類

狩猟用小銃



製造国

アメリカ合衆国



設計・製造

ウィンチェスター



仕様



種別

汎用小銃



口径

7.62mmほか



銃身長

660mm



使用弾薬

7.62mm×51NATO(308ウィンチェスター)



装弾数

3発/4発/5発



作動方式

ボルトアクション方式



全長

1050mm



重量

4350g



銃口初速

850m/秒



歴史



製造期間

1936年 -



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ウィンチェスターM70、またはモデル70 (Winchester Model 70) とは、1936年にM54の後継としてウィンチェスター社が販売したボルトアクションライフルである。




目次
[非表示] 1 概要
2 ベトナム戦争による変革
3 Pre'64 Model 70
4 現在のM70
5 登場作品 5.1 小説
5.2 アニメ
5.3 ゲーム
5.4 映画

6 関連項目


概要[編集]

ウィンチェスターライフルと並び、ウィンチェスター社を代表する商品である。元々は狩猟用として開発されたが、ベトナム戦争ではアメリカ海兵隊の狙撃チームに採用された事でも有名で、当時の狙撃銃はこのM70一本に絞られていた。

元となったのはモデル54で、これは同社が新しく開発した.270ウィンチェスターという新しい弾薬のために作られた。このM54を大型化し、多様な種類の弾薬に対応させたのがM70である。非常に優れた命中精度と信頼性を誇り、後述する理由によりレミントンM700が台頭してくるまで、ボルトアクション・ライフルのスタンダードとなっていた。

現在までに作られたのは、22ホーネット、22-250レミントン、223WSSM(Winchester Super Short Magnum)、225 ウィンチェスター、220スウィフト、243ウィンチェスター、243WSSM、250-3000サヴェージ、25-06レミントン、25WSSM、257ロバーツ、264ウィンチェスター・マグナム、270 ウィンチェスター、270WSM(Winchester Short Magnum)、7mmモーゼル、7mmレミントンマグナム、7mmWSM、300サヴェージ、30-06スプリングフィールド(M1ガーランドと同じ)、308ウィンチェスター、300H&H(Holland and Holland)マグナム、300ウィンチェスター・マグナム、300WSM、300レミントン・ウルトラ・マグナム、325 WSM、338ウィンチェスター・マグナム、35レミントン、358ウィンチェスター、375H&Hマグナム、458ウィンチェスター・マグナムと、非常に種類が多い。

また銃床もレミントンM700のものを流用できるようになっているものもある。

ベトナム戦争による変革[編集]

狩猟用として開発されたウィンチェスターM70は、同一の作動システムで多様な口径に対応するという、当時としては珍しかった特筆すべき点を持っていた。特に.308ウィンチェスター以上となれば、バイソンのような大形の獲物を倒す威力を持っており、加えてスコープを取り付けられるライフルとしては比較的安価だったため、アメリカはもちろん、世界中のハンター達に愛用された。

転機が訪れたのは、ベトナム戦争において海兵隊の狙撃チームに採用された時である。当時アメリカ陸軍ではM14からフルオート機構を外してスコープを搭載したM21を採用していたが、海兵隊はより長距離狙撃の精度を求めてウナートルまたはライマン社製外部調整式8倍スコープを搭載したM70をスナイパーライフルとして採用した。特にM70を使用したスナイパーの中でもっとも有名なのは、恐らくカルロス・ハスコックであろう。彼はベトナム戦争において優秀なスコアを残し、その戦いの殆どにM70(.30-06モデルといわれている)が追随したのである。

だが、1964年にウィンチェスター社はその方針を大きく見誤ってしまう。大口の契約を取り付けられたウィンチェスター社は、軍を通じてレミントンやスプリングフィールドといった同業の他社にも製造ラインを設けさせた。
大量の受注に対応するためM70全体の製法を大幅にリファイン、エキストラクター構造、セフティノブ形状、複雑な削りだし行程によるレシーバーの形状を簡素化する等各部コストダウンを図ったマイナーチェンジモデルをニューM70として発表、実質的には製品の粗悪化を招いてしまう。これは当時M70を採用していた軍はもちろん、民間の市場にも憤慨と共に拒絶される事になってしまった。
また、この時ウィンチェスターの製造技術を学んだレミントンが、現在まで大ヒットセラーとなるレミントンM700を販売するという皮肉な事態が発生する。レミントンは、M70が大量生産によって品質低下という致命的な劣化を発生させたのに対し、各パーツの精度によって値段の異なるモデルを複数用意するという方法によって品質の低下を防いだ。

海兵隊はウィンチェスターM70からレミントンM700に乗り換え、世界中のハンター達もそれに倣った。ボルトアクション・ライフルのスタンダードを築き上げたウィンチェスター社は、その経営方針の誤りによって、誰にも見向きのされない存在となってしまったのである。

Pre'64 Model 70[編集]

ウィンチェスターM70に関する話として、Pre'64 Model 70(64年より前のモデル70)という記述が度々見受けられる。前述した事件によってその品質が劣化し、信頼を失ってしまったウィンチェスターM70だったが、マイナーチェンジ以前の旧型モデルにコレクターやハンター達の人気が集中。これをこぞって追い求めたのである。
pre'64モデルにも製造年式により各部形状に変遷が見られ、プレウォー(第二次大戦前型)、トランジョン(過渡期)、ポストウォー(戦後型)等さらに細かい年式の識別が行われる。
製造年代を見分ける方法は製造時に打刻されるシリアルナンバー、各部品の形状等でおおよその判別が可能であるが詳細な記録に残っていない変更や正確な製造数等不明な部分も多くありM70の研究書も多く発行されている。

現在のM70[編集]

その後、ウィンチェスター社は長らくこの64年型以前の品質を取り戻す事が出来なかった。市場に拒否された低品質M70の在庫を大量に抱えて、経営を立て直す事が出来ないという悪循環に陥ってしまったのである。その後、1990年代に入るまで、ブローニング社に買収されてハースタルグループの傘下に入るなど、ウィンチェスターには不遇の時代が続いている。

1992年、ウィンチェスターは30年の歳月を経て、旧型モデルの形状を再現したモデルをM70クラシックとして復活させた。当時誰もが追い求めた職人芸を蘇らせるのには、最先端技術だったCNCマシンの活躍があったといわれている。

また本家ウィンチェスター製M70クラシックよりもさらにオリジナルpre'64モデルを正確に再現したクローンモデルも複数のメーカーよりラインアップされている。

登場作品[編集]

高精度であり、カルロス・ハスコックなど伝説のスナイパーが運用していたこともあって、小説、FPSなどに比較的よく登場する。

小説[編集]
極大射程(上)
無法地帯

アニメ[編集]
ルパン三世VS名探偵コナン

ゲーム[編集]
Fallout3
ハンティングライフルという名称として登場。また、続編のFallout: New Vegasにも登場する。 ペーパーマン
グランド・セフト・オートIII
ゴーストトリック
サイレントヒル2

映画[編集]
イレイザー
後半で主人公のジョン・クルーガー連邦保安官と手を組んだマフィアの狙撃手の愛銃がスコープ付きのM70。最新鋭のEM銃(レールガン)で武装した敵を一弾で仕留めた。 エグザイル/絆
チェンがスコープを装着して使用。 ガントレット
ザ・シークレット・サービス
サンタモニカ・ダンディ
ジョン・カーペンターの要塞警察
スピード
ダーティハリー
主人公のハリー・キャラハン刑事が連続狙撃殺人犯「スコルピオ」に対抗すべく、.458ウィンチェスター・マグナム仕様のM70を用意。スコルピオを狙撃する際には時間が夜だったのと、スコルピオによる狙撃の妨害を兼ねてライトを照射した。 バベル
ポストマン (1997年の映画)
マッドマックス
  


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2014年05月07日

ウィンチェスター・リピーティングアームズ

ウィンチェスター・リピーティングアームズ(英:Winchester Repeating Arms)はアメリカ合衆国の銃器メーカー。




目次
[非表示] 1 歴史
2 ウィンチェスターミステリーハウス
3 代表的な製品 3.1 ライフル
3.2 ショットガン

4 脚注
5 関連項目
6 外部リンク


歴史[編集]

1850年代(遅くとも後半)に創設者のオリバー・ウィンチェスターが、ボルケニック・リピーティングアームズ(のちスミス&ウェッソン)からレバーアクションライフルの権利を譲渡され、コネチカット州ニューヘイブンに工場を設立したのが始まりとされる。「ウィンチェスター」の社名で正式に呼ばれるようになったのは1866年からである。

西部開拓時代から人気が高く、アメリカの狩猟用ライフルやショットガンの名門としてレミントン社などの企業と肩を並べている。中でもM1873レバーアクションライフルはコルトSAAと共に「西部を征服した銃」として有名で、今なお西部劇ファンから親しまれている名銃である。

なお、レバーアクションライフルを発明したのも創始者であるオリバー・ウィンチェスターであるとされるが、実際にレバーアクション機能を発明したのは銃器デザイナーのジョン・ブローニングであり、ウィンチェスター社は彼からレバーアクションライフルの製造権を買取り販売しただけである。

1960年代には旧来の元折式やレバーアクション式よりモダンな型式であるレミントンのポンプアクション散弾銃M870や、ボルトアクションライフルのM700との価格競争で圧され始め、米国内の製造工場でも人件費の高騰やストライキに悩まされ、低迷期に入る。この時期、ウィンチェスターは人件費が安く技術力の素地がある世界各国の銃器メーカーにライセンス生産を委託する事で生き残りを模索し始め、極東方面では1961年に日本国内でニッコーブランドを展開していた晃電社(ニッコーアームズ)と、ウインチェスター子会社で弾薬・商標権管理を担当していたオリン・コーポレーションの50%出資でウインチェスターブランドの元折散弾銃をOEM製造するオリン晃電社を設立している[1]。しかし、1963年から1964年に掛けて殆どの製品ラインナップで大規模なモデルチェンジを断行、構造面[2]でも最終仕上げでも全体的に品質が落とされたこのモデルチェンジは極めて不評で、ウィンチェスターM70では1964年以前の銃をプレ64と称して珍重する風潮さえも生まれた。1980年代には人件費に起因する業績の低迷が極致に達し、1981年には米国内のウインチェスター直営工場を子会社のU.S.リピーティング・アームズへ売却した。オリン・コーポレーションはこの間も一貫してウインチェスターブランドの商標権を保持し続けていたが、日本のオリン晃電社は1979年の銃刀法規制強化に伴う日本国内の銃器販売数半減の影響で、親会社の晃電社が1981年に整理会社となり、実質的な製造能力を失ってしまう[3]。U.S.リピーティング・アームズの米国内製造部門も1989年にはベルギーのFNハースタルに買収された。

現在はウィンチェスター本社は存在せず、代わりにU.S.リピーティング・アームズがウィンチェスター社として同社製品を販売していたが、2006年1月14日に経営破綻、設立以来140年に渡り存続していたニューヘイブン工場は閉鎖され[4]、最後まで生産されていたM94レバーアクションライフル、M70ライフル、M1300レピーター等は全て製造終了となった。

2006年8月15日、ウインチェスターの商標権を管理していたオリン・コーポレーションはブローニング・アームズとの間で新たにライフルと散弾銃のライセンス生産契約を締結した事を発表[5]。しかし、ニューヘイブンの工場は再開されなかった。ブローニング・アームズのライセンス生産を担当する日本のミロクにおいて、スライディングブロックアクションのM1885ライフル、レバーアクションのM1892ライフル、M1886ライフル等の製造が委託され、日本及び米国市場への輸出が行われる事となった[6]。

2010年にはFNハースタルによりM70ライフルの生産がサウスカロライナ州コロンビアの新工場で再開、同年夏にはM94ライフルと、M1300レピーターの改良版(ウインチェスターSXP)の製造販売が再開された。

ウィンチェスターミステリーハウス[編集]
詳細はウィンチェスター・ミステリー・ハウスを参照。
これまでの様々な戦争・紛争で、米軍とその同盟国など西側諸国はウィンチェスター製の銃を多用してきた。そのため、これらの銃で射殺された犠牲者が出るたびその怨念がウィンチェスター家を呪いに集まり、その数は増える一方のいわば悪霊の溜まり場と化したという霊能者の言葉を信用したウィンチェスター未亡人が、それら悪霊の居場所として拡張を繰り返し建築した豪邸。ウィンチェスターミステリーハウス。単にウィンチェスターハウスともいい、カリフォルニア州の歴史的重要建造物に指定されている。

二代目のウィリアム・ウィンチェスター夫妻の子は生後一ヶ月で死亡、ウィリアムも後を追うように日を待たずして死亡。その他にも二代目夫妻の周囲では良からぬ出来事が続いた。疲弊しきったSarah Winchester(サラ・ウィンチェスター)夫人は、霊媒師に相談。すると霊媒師は告げた。「続発する災いの根源は、あなたがたが製造する銃器で殺害された犠牲者の怨霊がウィンチェスター家を呪いにやってくるため。災いから逃れる方法はただ一つ。西部開拓ではウィンチェスター銃が多用されたので犠牲者が特に多い西部へ引っ越し、怨霊を鎮めるためにその家を拡張し続け、霊魂の居場所を作ってやるしかない」と。夫人はすぐさまニューヘイブンの家を売却。現在のサンノゼはサウスウィンチェスター通り525番地に引っ越し、お告げの通り生涯に渡り実に38年もの間休むことなく増築を続けた。その結果、部屋数160、寝室40を有する4階建ての大豪邸と化した。豪邸内部は悪霊が侵入しにくく出て行きやすいよう、突き当たる階段や天窓が床にある部屋など奇怪な設計をし、さらには不吉とされる番号「13」を重視した階段や石畳などを多用したため、さながら迷宮を彷彿とさせる構造となった。

日本でも霊能者の宜保愛子がここで霊視するという心霊番組も放送された。また、「ローズレッド」(2001年 - スティーブン・キング原作小説とTV series)の舞台である幽霊屋敷のモデルにもなった。

ただ、多数の犠牲者を出した突撃銃のAK-47で知られるミハイル・カラシニコフや、ブローニングM2重機関銃のジョン・ブローニング、拳銃のデザートイーグルで著名なマグナムリサーチのジム・スキルダムなど、世界の銃砲メーカー一族の周囲ではこういった逸話はなく、なぜウィンチェスター家にだけ奇怪な現象が発生したのかは謎である。

「en:Winchester (disambiguation)」中の「Persons」にもウィンチェスターの関係者があるので参照すると良い。

代表的な製品[編集]

ライフル[編集]
M1860 ヘンリー・ライフル
M1866 イエロー・ボーイ
M1873
M1885
M1886
M1890
M1892
M1894
M1895
M1902
M1903
ブローニングM1918自動小銃
M1カービン
M52
M54
M70
M71

ショットガン[編集]
M1887
M1897
M1912
M21
M9410
M1200
M101
Super Xシリーズ
SXP

脚注[編集]
1.^ 栃木市 市長通信 第13号 オリン晃電社跡地購入問題について
2.^ 操作性向上を優先し、主に安全装置の機能性が省略・低下させられた。
3.^ 伊藤眞吉 「鉄砲の安全(その1)」『銃砲年鑑』05-06年版、270頁、2005年
4.^ Out With A Bang: The Loss of the Classic Winchester Is Loaded With Symbolism, Washington Post, January 21, 2006.
5.^ McLerran, Wayne. Browning Model 1885 Black Powder Cartridge Rifle; A Reference Manual For The Shooter, Collector & Gunsmith. (2008) TexasMac Publishing. ISBN 978-0-615-26561-2.
6.^ 株式会社ミロク:ショットガン&ライフル. Miroku-jp.com. Retrieved on 2013-07-21.
  


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