2014年04月05日

M1917リボルバー

M1917リボルバー





移動: 案内、 検索




M1917 Revolver




S&W M1917 (ブラジル向け生産品)



種類

回転式拳銃



原開発国

アメリカ



運用史



配備期間

1917年 - 1954年



関連戦争・紛争

第一次世界大戦, 第二次世界大戦, 朝鮮戦争, ベトナム戦争



開発史



開発期間

1917年



製造期間

1917年 – 1920年



製造数

合計300,000丁 (メーカーごとに150,000丁ずつ)



派生型

コルトとS&Wで設計が異なる。



諸元



重量

2.5 lb (1.1 kg) (コルト)
2.25 lb (1.0 kg) (S&W)



全長

10.8 in (270 mm)



銃身長

5.5 in (140 mm)




--------------------------------------------------------------------------------




弾丸

.45ACP弾, .45オートリム弾(英語版)



作動方式

ダブルアクション, ソリッドフレーム, スイングアウトシリンダー



初速

231.7 m/s



装填方式

6発回転式。装填は単発ずつ、または3発クリップ(ハーフムーンクリップ)を使用。


M1917リボルバー(M1917 Revolver)は、アメリカで設計された2種類の.45口径6連発回転式拳銃である。制式名称はUnited States Revolver, Caliber .45, M1917(合衆国.45口径回転式拳銃M1917)。第一次世界大戦の最中、アメリカ陸軍はM1911拳銃の不足を補うため、M1911と同じ.45ACP弾を使用する回転式拳銃の調達を行った。1917年に採用されたM1917リボルバーは、主に二線級部隊や非展開部隊で配備された。M1917リボルバーの名称で採用された拳銃は2種類あり、片方はコルトが、もう片方はS&Wが設計を担った。これらは軍部の要請に基づき装填数や口径こそ統一されていたものの、全く異なる製品である。




目次
[非表示] 1 開発の背景 1.1 コルトM1917
1.2 S&W M1917

2 第一次世界大戦後
3 登場作品 3.1 漫画
3.2 映画

4 脚注
5 参考文献


開発の背景[編集]

当時、コルトやレミントンUMCを始めとする様々な民間企業が軍との契約に基づきM1911の生産を行なっていたが、それでも供給は滞っていた。この問題への暫定的な対応として、軍部は銃器最大手の2社、すなわちコルトとS&Wに対し、「民生向けに生産している大型回転式拳銃を標準官給拳銃弾.45ACP弾へ対応させよ」との要請を行った。両社とも、.45ACP弾の薬莢抽出の為にハーフムーンクリップ(half-moon clips)という補助具を使用した。このハーフムーンクリップを開発したのはS&Wであり、特許も同社が取得していたが、軍部の要請によってコルトも自社製M1917向けに自由に使うことができた。

コルトM1917[編集]

コルトは以前にも軍用回転式拳銃の供給を行なっている。コルトM1909と呼ばれたその拳銃は、同社が生産していたコルト・ニューサービスのヘビーフレームモデルで、.45ロングコルト弾を使用した。これは米比戦争でストッピングパワーの不足が指摘された.38口径S&Wリボルバーを更新する目的で採用された。コルトM1917はコルトM1909とほぼ同一で、リムレスの.45ACP弾を保持する為にシリンダーのサイズが変更されている他、ハーフムーンクリップを取り付ける為の隙間も作られた。初期型のコルトM1917はハーフムーンクリップを用いないで装填を行った場合、弾丸が奥まで入りすぎて撃針が届かず不発となることが多かった。後にシリンダのヘッドスペースが調整されてこの問題の解決が図られた。なお、S&W M1917では当初からヘッドスペースを.45ACPに合わせて調整している。最終型ではハーフムーンクリップを用いずに装填が行えるようになったが、それでも不発は無くならず、排莢には鉛筆やクリーニングロッドを用いなければならなかった。

S&W M1917[編集]

S&W M1917は、S&Wが民生市場向けに生産していた.44ハンドエジェクター(.44 Hand Ejector)と呼ばれる拳銃を原型としている。口径を.45ACP弾に適応させた上で、ハーフムーンクリップを取り付ける為にシリンダーをわずかに短縮し、握りの部分にランヤード用の吊環が追加されている。またS&WはM1917の生産に先立つ1915年から1916年の間、ハンドエジェクターの英軍向け官給生産を行なっている。この英軍向けハンドエジェクターは.44口径のヘビーフレームモデルで、英国製ウェブリー・リボルバーの生産不足を補う目的で生産されていた。





S&W M1917とムーンクリップ、2つのオートリム弾
S&W M1917は開発の当初からシリンダーが.45ACP弾向けに加工されていた。その為、ハーフムーンクリップを用いない場合でもコルトM1917に比べて撃発の信頼性が高かった。ただし、抽出器はリムレス弾に対応していない為、排莢はやはり鉛筆などを用いる手作業となる。

元々はガンブルー仕上げによって表面が青く染められていたが、第二次世界大戦前後にはパーカライジング処理に転換されている。

第一次世界大戦後[編集]

第一次世界大戦後、多くのM1917は余剰在庫として民生市場や警察向けに放出された。また、民生向けの新規調達も行われている。民間市場では、ハーフムーンクリップが非常に不評であった。ハーフムーンクリップは弾丸の着脱が煩雑だが、これを用いない場合はいずれのM1917もしばしば不発が起こったのである[1]。こうした意見を背景に、ピーターズ弾薬社(Peters ammunition company)は1920年に.45オートリム弾(英語版)(.45 Auto Rim)と呼ばれる実包を設計した。これは.45ACP弾をリムド仕様に改めたもので、いずれのM1917でもクリップを用いることなく確実に撃発することが可能だった。1950年代後半から1960年台には、コルト・S&Wの両社とも通信販売を用いて安価でM1917を販売した。

軍用としては第一次世界大戦後も使用された。例えば1937年には、ブラジルが25,000丁のS&W M1917をブラジル軍向けに調達している[2]。ブラジルに輸出されたM1917はM1937やブラジル契約型M1917(Brazilian-contract M1917)と俗称される。側面にはブラジルの国章が刻まれており、リアサイトの形状が改められている他、握りも民生用と同じチェッカーグリップに改められている。ただし、一部は握りの交換が行われなかった[3]。

太平洋戦争後、日本の占領統治を行っていた連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)は、治安の悪化を受けて日本警察の拳銃携帯許可を許可し、この際に旧日本軍から接収されていた南部式拳銃などが再配備された。しかし弾薬および予備部品調達における困難、数の不足といった問題が生じた為、米軍で余剰在庫になっていたM1917が供与された。昭和50年代まで使用されており、あさま山荘事件の初期に発生したさつき山荘における赤軍派との銃撃戦では長野県警察の警察官がこれを使用している。

登場作品[編集]

漫画[編集]
シャーロック・ホームズは影にささやく
1巻の表紙裏にて解説 はだしのゲン
市民以後掲載期(第二部)での近藤隆太の愛銃。
映画[編集]
レイダース/失われたアーク《聖櫃》
主人公インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)の愛銃。エジプト・カイロ市内で剣士を一発で殺す。
脚注[編集]
M1917リボルバー





Posted by テキサスビル  at 14:28 │Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。